贋作師

「銀花」1978 春



汚名である。

備前の数ある名品を産み出した(笑)贋作師のなかで名誉か皮肉か歴史に名を残してしまうであろう伊原のおっちゃんは異彩を放つ。

伊原のおっちゃんの所には弟子の頃から師匠に連れられてよく遊びに行ってました。

行けば毎回、今取り組んでいる焼き物の話の弾丸トーク炸裂。伊原節炸裂で、、

聞かされたこちらはへとへとになってました。(笑)

伊原光太郎さんは古陶に魅せられ憑かれるように焼き物を作り始め、古陶と見紛うものを作ってしまった天才。

小山富士夫も窯の構造や焚き方をしつこう尋ねて来るけんのう参ったの〜

伊部の陶工は窯んなかぁ汚しすぎじゃ」「小せい窯をぎょうさん焚けぇ」等々名言多数!

ただ作ってただけなのに、売る気さえなっかたのに

骨董屋が「古物です」、とおっちゃんの作った物を売りさばいたばかりに

「備前はもう飽きたから唐津なんかに挑戦しとんじゃ」と少年のようにキラキラの目をしてた。

 

贋物は看る者が看たら一瞬で解る。あのなんとも言えない不気味さ。

おっちゃんの作るものには全くそれが無かったなぁ

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